今や日本でもネット通販最大手の名をほしいままにしているアマゾン。
なにかを買おうと思ったときに、その選択肢にほぼ間違いなく入るほど国内でも定着しているネット通販ですが、中でも品揃え、価格、利便性などあらゆる面でも間違いなくトップと言って良いアマゾンを利用したこのある方も多いことと思います。
ひと昔前までは、ネット通販と言えば実店舗で扱われないようなマイナーな商品や、ちょっと怪しげな商品が多かったのですが、現在では大手の家電製品を始め、ありとあらゆる商品が家に居ながらにして簡単に購入することが出来ます。
朝注文した商品が、その日の夕方には宅配されるといった、即日配送を当たり前にしたのもアマゾンですし、現在は地域限定とは言え、生鮮品などが注文後1時間以内に届くなど、ネットスーパー並みのサービスまで展開しています(これについては物流の観点からは様々な問題もありますが、今回の趣旨とは違う話になるため別の機会に譲ります)
レビュー記事がヤラセだったら・・・
さて、ネット通販の最大の特徴は、上に挙げたように「家に居ながらにして何でも手に入る」点と言えますが、反面、自分の目でモノを確認した上で購入すると言うことが出来ないため、商品によってはリスクを伴うものもあるといえます。
この点を解消したのが「レビュー記事」です。
その商品を購入し使用した人が、その使用感や評価などを書き込める機能で、ある意味、事前の「クチコミ」情報が商品ごとにアップされます。人気商品であれば、レビュー数も多いため、実物を見ることは出来なくても、ある程度購入前の判断材料になるため、利用者には非常にありがたい機能です。
ところがここ数年、このレビュー記事の信憑性を疑わざるを得ない状況が露呈され始めています。
レビューは信用できるのか?
アマゾンのカスタマーレビューをご覧になったことのある方ならご存じだと思いますが、全体のサマリーとして評価がグラフ表示されています。
5つの星印の右側の数字は、すべてのレビューの総数、そしてそれぞれの星ごとの比率が表示されています。
これを見ることで、使用者のざっくりとした評価が分かる仕組みなんですね。
ただし、こうしたレビューの中に、どう見てもおかしいモノが結構な割合で混入しているんです。例えば、
レビューが200以上も付いているのに、そのほとんどが星5つ、とか。
よほどの「神製品」でもない限り、こんな高評価になるなんてあり得ません。
それなのに、こういう「不自然な」レビューがあるのは、どうにもおかしい・・・・・・
また、大手ブランドの製品ならいざ知らず、聞いたこともないようなメーカーの製品が大手の製品よりも何倍ものレビューを集めている、と言うのも違和感を感じますね。
こうした製品の多くは中国製であり、レビュー記事もよく読んでみると、ところどころ妙な日本語の言い回しになっていたり・・・・・・
こうした現象から、メーカーや輸入代理店などの組織が架空のレビュー記事(いわゆるヤラセ記事)を投稿しているのではないか、と言う噂がまことしやかに囁かれていると言うわけです。
ヤラセの実態
こうした「奇妙なレビュー記事」のすべてがヤラセ記事かと言えば、断言は出来ませんが、こうしたネットにおけるステマは放っておいて良いものではありません。
ユーザーが購入意思判断の拠り所とすべきレビュー記事ですから、やはりこうした公平性を欠く記事の存在は、アマゾンでの購買を阻害する結果となりかねません。
アマゾンでも、こうしたヤラセ記事について手をこまねいているわけではなく、もう10年近く前から様々な対策を施してきています。
例えば、発売前にはレビュー記事の投稿を出来なくするとか、悪質なヤラセ記事の投稿に対し警告をしたり、またアマゾンで購入した商品にのみレビューが出来るような施策を施すなど、悪質かつ大量のレビュー投稿を防止するようになってきています。
巧妙化するヤラセ
とはいうものの、敵も然る者、あの手この手と裏をかいて、その手口はますます巧妙になってきています。
アマゾンサイドの対策だけではヤラセ記事の存在をなくすことは現実問題として不可能と言えます。
当然のことですが、多くのレビュー記事は実際に購入、使用したユーザーの善意で投稿されており、内容的にも信頼できるものです。
こうした記事の中に混在しているヤラセ記事を見分ける方法はあるのでしょうか?
実は、こうしたヤラセ記事には「ある特徴」があるといいます。
その特徴を知ることで、どの記事が信頼できる記事で、どの記事がヤラセ記事か、を見分けることが出来るのです。
次回の記事で、この「ヤラセ記事、ステマ記事の見分け方」について紹介したいと思いますので、どうぞお楽しみに!